かかりつけ病院の診療時間外に
「突然の体調不良」
「誤って異物を食べてしまった」
「呼吸が苦しそう」
など、 大切な動物に異変が起こった時。
どうしたらいいか、どこに連絡したらいいか・・・・
そんなとき、様々な症状に対応可能な救命救急診療に特化した
「動物のための救命救急センター」です。
一刻を争うような症状から、いつもと違う様子だけど翌日の診療開始まで待ってもいいのか迷うような時まで、
1頭でも多くの命を救うため、24時間体制で動物たちに寄り添った最善の治療を提供します。
少しでも体調に変わったことがありましたら、いつでもお気軽にご相談下さい。
地域の飼い主様と動物たちが安心して暮らせるよう、いざというときに頼れる存在を目指して参ります。
日本獣医循環器学会所属
RECOVER BLS &ALS Rescue course修了認定取得
神奈川どうぶつ救命救急センターの小﨑です。
当院は、大切な家族の一員である動物たちの突然の体調不良や
異物の誤食、呼吸不全などの様々な症状に対し、重症度に関わらず
的確な検査・診断を行い、対症療法から入院治療、状況によっては
緊急手術など、あらゆる緊急事態に対応できるように準備をしております。
地域の飼い主様と動物たちが常に安心して暮らせるよう、
いざという時に「最期の砦」と呼ばれるような頼もしい施設を目指して取り組んでまいります。
大切な家族の状態に少しでも異変を感じた時には、お気軽にご相談ください。
心臓が止まっている可能性があります。すぐに心肺蘇生を行う必要があるため、心臓マッサージ・人工呼吸をしながら、至急、当院へお電話ください。
下記の症状はどれも緊急性が高く、早急に治療する必要があるものです。
すぐにお電話の上、ご来院ください。
急に立てなくなったりすぐに伏せてしまう場合には、ショック状態となっている可能性が考えられます。アナフィラキシー(血液分布異常性ショック)、腹腔内出血(循環血液量減少性ショック)など様々な病気が考えられ、緊急を有します。場合によっては緊急手術が必要なことがあります。
また、若齢動物や糖尿病治療中の動物では、低血糖の可能性も考えられ、生命に関わることもあります。
お産が始まって下記のような状況になった場合には、難産である可能性が高いです。胎子は母体から酸素や栄養分を得ているため、胎子の心拍数が低下してきた場合には早期の助産や帝王切開を行わなければ母子ともに危険です。また長時間に及ぶお産は、母体への危険もあります。
また、『何頭いるかわからない』『予定日がいつかわからない』『どうしたらいいのかわからない』という場合も、ご相談ください。
呼吸が速いまたは苦しそうな場合は呼吸器疾患の可能性があり、極めて緊急性の高い場合が考えられます。特に心臓疾患の治療をされている場合には、肺の中に水が溜まる肺水腫や、肺の外に水が溜まる胸水の可能性が考えられます。また嘔吐した後に発症する場合には誤嚥性肺炎が疑われます。普段とは様子が違う呼吸をしている場合や、舌が紫色に変色している場合(チアノーゼ)は生命に関わる状態です。
『横になって足をバタバタする』『手足を突っ張らせる』『泳いでいるような動きを急に始めた』という場合、けいれん発作を起こしている可能性があります。5分以上続く場合や繰り返し起こる場合には、緊急的な症状です。また、急に脱力したりのけ反るように倒れる失神も同様に危険な症状です。可能であれば、症状が出ている時の動画をスマートフォンで撮影してきていただけると診断に役立ちます。
特にオスに多く発症します。トイレで排尿姿勢をとるのに尿が出ないという場合、尿道閉塞の可能性があります。また、出る尿の量が少なくてぐったりしている場合は尿管閉塞の可能性があります。腎臓や膀胱内で形成された結石が尿道や尿管に詰まってしまうことが原因で、この状態が長時間続くと急性腎不全になる危険があります。
尿の色が赤色、茶色、濃い黄色の場合は自分の血液が自分の抗体によって壊されてしまう自己免疫性溶血性貧血の可能性が考えられます。血液は酸素を運搬する働きがあり、貧血になると全身が酸欠状態になるため、危険です。重度の貧血の場合、直ちに輸血が必要な場合があります。当院では緊急時に備えて血液を確保しておりますが、ドナーとレシピエント(*)の 血液の相性によっては輸血が困難な場合があります。その場合はオーナー様にドナー犬・猫の呼びかけに協力して頂く場合があります。
膀胱炎の場合、膀胱内に尿があれば採尿して検査し、原因が突き止められればそれに応じて治療を行います。
(*)ドナー:血液を与える動物 レシピエント:血液をもらう動物
急にお腹が張り、吐きたそうだけど吐けないという症状がある場合には、胃拡張の可能性があります。食後に運動すると起こることがあり、特に胸の深い大型犬(セントバーナード、グレート・デーン、レトリバー種など)は注意が必要です。高齢犬(特にミニチュアダックスフンド)も起こる場合があります。
頻回の嘔吐・下痢といった症状は軽症であれば胃腸炎のこともありますが、重症の場合には腸閉塞や膵炎などの可能性があります。さらに重症化すると腹膜炎を起こし命に関わる場合もあります。
血栓塞栓症は、犬と猫では原因が異なります。犬では内分泌疾患など様々な原因が考えられますが、猫の多くは心筋症が原因で発症します。後肢に向かう血管に閉塞することが多く、血栓による血流障害は激しい痛みや麻痺、そして冷感を伴います。特に後肢を引きずり痛みで苦しんでいるようであれば、生命に関わる状態であり、早急に治療する必要があります。
また犬の場合、後肢を引きずる原因の一つに椎間板ヘルニアもあります。症状による鑑別が難しいため、まずはご連絡ください。
動物は人と違い汗をかいて熱を下げることができないため、体に熱がこもった場合に呼吸することで体温を下げようとします。体が熱っぽく、ハァハァと荒い呼吸をしている場合には高体温となっている可能性があります。40℃以上の高体温になると様々な臓器障害が起こり生命にかかわる状態なため、早急な治療が必要になります。
眼の圧力(眼圧)が高くなる病気が緑内障です。眼圧が高い状態が続くと、失明してしまう可能性が高いため直ちに眼圧を下げる処置が必要です。ほとんどの場合は点眼薬を使って眼圧を下げます。
チワワ、キャバリア、シーズーなど眼が大きい犬種が頭をどこかに挟んだり、犬同士のケンカで眼球が飛び出してしまうことがあります。眼球が飛び出た状態は感染症のリスクや失明の危険があるため、状況によっては手術が必要です。
犬も猫もパルボウイルスに感染すると重症化することもある怖い感染症です。症状として嘔吐、下痢などの消化器症状や発熱などです。糞便や嘔吐物にウイルスが含まれ、非常に強い感染力を持つうえ環境中で数か月生存する強いウイルスであるため、ペットショップなどの多頭飼育施設で集団感染してしまうケースが多いです。
有効とされる治療法はなく、生後6ヶ月未満の子犬、子猫では救命率が非常に低い感染症です。またアルコール消毒液は効果がないため、環境中(ケージ、お皿など)の消毒には次亜塩素酸ナトリウムなどの塩素系消毒液での消毒が必要になります。
下記に当てはまる場合は、
ご来院前のお電話で必ずスタッフにお伝えください
院内感染予防のため、必要な検査や隔離などの準備をする必要があります。
体のどこからか出血している場合、出血量にもよりますが、処置が必要な場合があります。少量の出血であれば、患部に清潔なガーゼやタオルをあてて、圧迫止血しながらお越しください。
その他、交通事故に遭った、飛び降りて骨折したなどの場合も早めの処置が必要です。